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2007年 集中治療領域の進歩 ~感染の巻~ [critical care]

American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 2008年4月15日号より

Update in Critical Care 2007

起因菌診断についてBALと気管内採痰を比較した研究で、抗菌薬非投与日数に有意差を認めなかった。

敗血症性ショック患者の昇圧剤としてノルエピネフリンとドブタミンを併用した場合とエピネフリン単剤投与を比較したところ、転帰に臨床的有意差が認められなかった。

トキシックショックの転帰は男性より女性の方が不良であることの生物学的原因として、スーパー抗原に曝露されると雌マウスの方が雄マウスよりもTNF-α産生量が多くかつTNF-αに対する反応も大きい、という現象がヒトでも関与している可能性がある。

ICUで個室に収容された患者では血流感染および交叉感染の発生が少ない。

ICU滞在中の感染の主要危険因子は異物留置であるが、死亡率とは関連しないことが明らかにされた。

Lactobacillus rhamnosus GG株のプロバイオティクス製剤としての有用性を評価した小児重症患者を対象とした小規模RCT が行われたが、有効性が認められないとともに安全性について問題があるという理由で早期中止された。

多発外傷患者に選択的消化管除菌(SDD)を行うとグラム陰性菌感染が減少するが死亡率は低下しないことがRCTで明らかにされた。

抗菌薬および消毒薬の口腔内局所投与によってVAP発生率が低下するという結果がメタ分析で得られた。

内科系ICU患者の清拭にクロルヘキシジンを用いると血流感染が減る。

動脈硬化患者を対象とした前向き観測研究で、スタチンを投与されている患者は感染による死亡率が有意に低いことが明らかにされた。

敗血症または敗血症性ショックに対する免疫グロブリン療法(IVIG)についてのメタ分析の結果成人においても小児においても死亡率が減少することが明らかになったが、良質のRCTだけを対象にメタ分析を行うと死亡率低下の程度が小さくなった。最新の大規模RCTではスコアに基づいて分類された重症敗血症症例においてIVIG群と偽薬群では死亡率に有意差は認められなかった。

イタリアおよびカナダで行われた観測研究で、ドロトレコギン・アルファは適応外使用されている場合が多く、そのうち10%の患者に出血性合併症が認められ、予定手術後に敗血症を発症した患者に本剤を用いると死亡率が上昇する可能性があると指摘されている。

市中肺炎に関する全世界的研究が行われ、20%以上が非定型病原微生物によるものであり、市中肺炎に対し抗菌薬のエンピリック投与を実施する際はこれらの非定型病原微生物をカバーすることを念頭におくべきであると報告されている。

重症壊死性膵炎に対する抗菌薬投与開始時期についての多施設RCTで、早期投与と晩期投与を比較したところ臨床的転帰に統計学的有意差は認められないという結果が得られた。

教訓 DrotAA(商品名Xigris)もグロブリンもあんまり期待できないようです。スタチンは日本発のおもしろい薬です。敗血症にはNE+DOBがいいと言われていた時期もありますが、そうでもないようです。DOBをCPB後に使うとよくない、という報告もあります。

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