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敗血症:治療の進歩と免疫異常のポイント⑫ [critical care]

Advances in the Management of Sepsis and the Understanding of Key Immunologic Defects

Anesthesiology 2011年12月号より

敗血症と活性化プロテインC

活性型ドロトレコギンα(DrotAA)の敗血症治療における位置づけは、今以って激しい議論の的である。Recombinant Human Activated Protein C Worldwide Evaluation in Severe Sepsis(PROWESS) 試験ではDrotAAの使用によって死亡率が低下する(絶対リスク差6.1%, 95%信頼区間 1.9-10.4%; P=0.005)という結果が得られた。そして、DrotAAは敗血症に伴う凝固系および炎症反応の異常に照準を合わせた治療薬として熱い期待を集めた。しかし、後続研究ではどのサブグループについても生存率改善を裏付ける一貫した結果は得られず、重篤な出血を来す危険性と対象患者の適切な選択についての懸念が払拭されなかった。成人または小児を対象とした無作為化プラセボ対象比較試験についてのメタ分析では(2008年)、全対象患者または各サブグループにおいてDrotAAを投与しても生存率は向上しないという結果が報告されている。敗血症におけるDrotAAの是非をめぐる懸念が解消されず議論が続いている状況を鑑みて計画されたPROWESS-SHOCK試験が現在進行中である。この試験は、DrotAAの位置づけを決定する極めて重要な役割を果たすに違いない。(訳注;PROWESS-SHOCK試験はXigris[レジスタードトレードマーク][DrotAA]を投与しても主要エンドポイントである28日後全死因死亡率はプラセボと比較し低下しないという結果に終わったため、Eli Lilly社は2011年10月25日にXigris[レジスタードトレードマーク]の販売中止を表明した。)現時点では、DrotAAの有効性が最も高いと考えられるのは、予測死亡率が高く(APACHEスコア25点以上、多臓器不全)、敗血症発症から24時間以内に投与を開始することが可能で、出血の危険性が高くない(重篤な凝固能異常や血小板数3万未満に該当しない)といった条件を満たす患者である。最新のSurviving Sepsis ガイドラインでは、重症敗血症患者もしくは死亡リスクの高い患者においてDrotAAの適応があるとされているが、その推奨レベルは以前のガイドラインより下がり、グレード2bに位置づけられている。また、術後30日以内の患者における適応を裏付けるエビデンスレベルも後退した(グレード2c)。

参考記事:活性化プロテインCは急性肺傷害に効果なし

教訓 PROWESS-SHOCKは敗血症性ショック症例における活性化プロテインCの効果を検証するphaseⅢ試験として行われました。残念ながら有効性が確認されず、活性化プロテインC製剤のXigrisは販売中止に追い込まれました。
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