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人工呼吸中の鎮静と鎮痛~鎮静の実際① [critical care]

Sedation and Analgesia in the Mechanically Ventilated Patient

American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine 2012年3月1日号より

鎮静計画

鎮静薬を処方する際には、鎮静スケールによる評価と鎮静プロトコルを参考に投与量を調節すべきである。Ramsay鎮静スケール(RSS)は鎮静レベル評価スケールとして最も広く使用されている。RSSを発展させて作成された鎮静-興奮スケール(SAS)は、興奮側の意識レベルをより詳しく評価するのに適している。集中治療環境適応(ATICE)スケールは、患者の意識レベルとともにICUの環境に対する耐性も評価することができる包括的評価法である。鎮静およびコミュニケーション看護評価法(NICS)は、覚えやすく現場で簡便に使用できるという利点を眼目に作成された。過去の鎮静スケールとは遜色ないこと確認されているが、鎮静レベルの経時的モニタリングに適しているかどうかはまだ検討されていない。リッチモンド興奮-鎮静スケール(RASS)は、覚醒レベル、認知機能および反応表出の維持時間を評価する方法である(Table 3)。ICUにおける鎮静評価法として評価者間のばらつきが少なく、経時的な鎮静薬投与量調節にも有用であることが分かっている。RASSはもっとも詳細に検討されているため、重症患者管理において最も頻用されている評価法の一つである。大半の一般的なICU患者は、RASSスコアがマイナス2点を下回らないように鎮静レベルを調節するべきである。最重症例では必要なケアをスムーズに行うために、時としてマイナス3点もしくはマイナス4点ぐらいの深い鎮静が必要なこともあるが、こうした症例でも全例が深い鎮静を要するというわけではない。例えば、ICUにおける早期離床について検討した無作為化比較対照試験では、毎日一度は鎮静を完全に中止しリハビリ(理学療法・作業療法)を早い段階で開始した。リハビリ実施例の半数以上が急性肺傷害患者で、三分の一以上が吸入気酸素分画0.6以上であった。約15%の症例において、血管作働薬持続静注下にリハビリが行われた。鎮静スケールの使用をプロトコルに組み入れ、できれば担当看護師がスコアを入力すれば、目標の鎮静レベルを達成するのに役立ち、さらには転帰の改善にもつながる。

毎日の鎮静中断や目標設定鎮静アルゴリズムなど、今までに様々な鎮静法が研究されてきた。鎮静薬は持続投与が可能であるが、前述した通り鎮静薬そのものや代謝産物が蓄積することがあるため、適切な鎮痛・鎮静レベルを保ちつつ投与量を最小限に止めるよう注意を払わなければならない。鎮静薬の持続投与を一日一回中断すると、人工呼吸日数およびICU滞在日数を短縮できることが明らかにされている。鎮静薬を中断することによって、神経学的評価をより正確に行うことができるようになるため、神経学的検査の実施回数が減る。鎮静薬の投与を再開しなければならないのであれば、プロトコルの規定では中断前の半量で再開する。

教訓 鎮静薬の持続投与は一日一回中断し、患者を覚醒させなければなりません。RASSがマイナス2点を下回るレベルは、大半の症例では過鎮静です。
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